綴る浪人生の東大受験ブログ@地学ドイツ語選択

2022年に東大に合格できなかった「綴る浪人生」がドイツ語×地学で東大合格を目指すブログです。

東京大学不合格体験記(2023年度)(物理地学,ドイツ語差し替え選択)

2023年度東京大学を受験し、不合格となりました。
僕が1浪を経て不合格するまでの経緯を書いておきます。

現役時の受験校

東京理科大学 理工学部 B方式: X
法政大学 共通テスト利用: X
東京大学: X (足切り)
電気通信大学: X

共通テスト: 580/900

1浪時の受験校

東京理科大学 理学部応用数学科 B方式: O
明治大学 理工学部情報科学科: X
早稲田大学教育学部地球科学専修 C方式: O

東京大学 理科2類: X

開示:
国語: 35
数学: 30
物理: 34
地学: 34
外国語(英語+ドイツ語差し替え): 71

2次合計: 204/440

共通テスト: 87.7556

計: 291.7556 (-21.2222, 最低点:312.9778)

2023年度東京大学入試 理科2類開示

現役時

高校に入ってから、高校2年まではほとんど勉強していませんでした。
高校1年生の中頃、Lilianさんが東大医学部を卒業した後にGoogleに入社した、という記事が話題になっていました。その記事では、医者だったLilianさんが競技プログラミングを始め、AtCoderというサイトで水色*1になり、紆余曲折ありながらも、Googleに転職した経緯が書かれていました。

これに触発され、僕は競技プログラミングを始め、高校1年生のころ、情報オリンピックに出ました。
しかし、本選に出場する前の2次予選に全く歯がたたず、敗退しました。ぼくの現役時と同じです。

情報オリンピックに出られるのは高校2年生が最後です。人生最後の情報オリンピックに向けて頑張ろうと意気込んでいたところ、新型コロナウイルスの影響で高校の現地での授業がなくなりました。当然学校の勉強をしなくなります。僕の通っていた自称進学校では高校2年生までに物理と化学の授業が終わりますが、まったくついていけていませんでした。遅めに進む数学もあやふやでした。

授業中に情オリの過去問を解く生活も虚しく、またもや二次予選で敗退しました。このときはちょっと惜しかったです*2。僕の1浪時と同じです。

2次予選で敗退する前の僕は「本選に進出できたら、その実績を使ってそこそこの大学に推薦で行けばいいや~」と甘く考えていましたが、計画は頓挫してしまいました。*3

競技プログラミングをやっていく中で、上位の人たちはたいてい東京大学出身であることを知り、東京大学を目指すようになりました。*4
しかし、”目指しているだけ”という状態に近く、ヌルっとした*5受験生活を送り、必要な勉強量をこなしていませんでした。

共通テストの出来はかなり悪かった(580/900)ですが、落ちても浪人するつもりだったので、東京大学理科1類に出願し、第一段階選抜で不合格となりました。

1浪時

河合塾に入塾しました。
現役では足切りされるほどの大差だったため、このまま頑張るだけでは合格の可能性は低いことを理解していました。物理化学選択から物理地学選択に変え、英語に加えてドイツ語を独学で学び、差し替え受験することにしました*6

化学から地学への科目変更は思いの外うまくハマりました。地学は完全に初学でしたが、激重科目の化学がなくなり、地学の授業は予備校で開講されており*7、そのペースに合わせていけばある程度東大レベルに間に合わせられました。*8
化学→地学の科目変更はオススメです。同じ得点帯に到達するまでに必要なコスト(≒労力≒勉強時間)が小さいです*9

しかし、ドイツ語選択は完全な間違いだったとは思いませんが、この選択の特性に合わせた勉強戦略を実行できていませんでした。当然ですが、ドイツ語も言語です。東大である程度の得点を取るためには数百時間は必要です。

たしかにドイツ語差し替えの問題はある程度の勉強をすれば得点できるような問題になっていますが、そのぶん勉強しなければ得点はあまり望めません。

ドイツ語を選択しても英語が消えるわけでもないので、一般的な受験生の英語にかける時間よりも、僕は外国語(英語+ドイツ語)に時間をかけなければいけません。そのうえ、僕は高い強度では勉強できない体質だったので、いろいろな科目で全体的に勉強不足でした。

その結果は模試にも現れています:

2022年8月 第1回東大入試実戦模試
英語: 46/120 偏差値 48.4
数学;34/129 偏差値53.3
国語: 32/80 偏差値 53.5
物理:12/60 偏差値 52.0
地学: 15/60 偏差値 55.4
総合: 139/440 偏差値 51.6

理1: D判定
理2: C判定

2022年8月 第1回東大入試オープン
英語: 66/120
数学: 33/ 120
国語: 22/80
物理: 20/60
地学: 15/60
総合: 156/440

理1: D判定*10

第3回 東大本番レベル模試

2022年11月実施
第2回東大入試実戦模試

英語: 61/120 偏差値 53.1
数学: 39/120 偏差値 57.0
国語: 7/80 偏差値 33.2
物理: 17/60 偏差値 47.1
地学: 19/60 偏差値 60.2
総合: 143/440 偏差値 50.6

理1,22: D判定

第2回東大オープン

英語: 53/120
数学 34/120
国語: 31/80
物理: 12/60
地学: 24/60
総合: 154/440

理1: D判定

最終東大本番レベル模試:

地学は年間を通じて伸びていましたが、英語や数学は常に低い状態を維持していました。ドイツ語の実力は模試に反映されないため英語が低いことはある程度正当化できますが、数学が低いことは正当化できません。

しかし、1浪時の僕は、この戦略でも受かると信じていました。当時は、右のような目標点数を本番で取れると思っていました。

国語: 40/80 (本番開示: 35)
数学: 55/120 (本番開示: 30)
物理: 45/60 (本番開示: 34)
地学: 45/69 (本番開示: 34)

外国語: 90/120 (本番開示: 71)

合計: 270/440 (本番開示: 204)

模試の結果はこの目標に届いていませんでしたが、あまり現実には目を向けたくないものです。

冬になり、そろそろ真面目に目標点から逆算した勉強をする必要があると感じてきた頃、熟考を重ねた結果、解決策が浮かび上がりました。

国語は模試によって得点がブレる上に、例年の開示では差がつかないし、幸いなことに日本で毎日日本語を喋っているため、自然と伸びる。

毎日物理法則に身をまかせ、世界でもトップレベルに地震の多い国で過ごし、台風などの地球科学的現象を肌で感じていますから、当然科目の理解も深まり、目標点にもたやすく到達できる。*11

模試では英語の点は芳しくないが、1~3は意外と取れているし、対策のし易い分野*12だから、当然伸びる。それに、ドイツ語はシンプルな問題が出されているから、勉強すればするだけ伸びる。

あとは数学だけですが、これは頑張れば伸びるはずです。

当時、予備校の友達は「お前ドイツ語と地学やるのやめたほうがいいよ????」と毎週のように言われ、中学の友人には「ドイツ語で受験するって、目的と手段が逆転してない?」と毎月のように言われてましたが、そんなのもう関係ありません。自分について一番知っているのは自分なのだから。

あとは勉強するだけですが、冬になるにつれて日照時間は短くなり、外気は冷たくなります。僕はただでさえヌルめの勉強をしている人間で、朝に弱いです。

共通テストの詰め込みや過去問演習をする時期である冬を、生活リズムが乱れたまま過ごしていました。

そのような強度で冬を過ごし*13、なんとなく共通テストをやりすごし、2次本番がやってきました。

試験本番ではドイツ語が易化し、地学が易化し、古典も易化し、数学は難化と、外国語と理科で差をつける戦略の僕にとっては最高の運*14を発揮しましたが、落ちました。

僕の、朝への弱さ + 中途半端な強度でしか勉強できない特性 + それらが生み出す勉強時間の少なさ が原因で落ちてしまったと言えるでしょう。

# さいごに

この記事は東大多浪②のNさんの体験記と、同じく東大多浪②の遠山開さんの体験記に多くの影響を受けて制作されました。

*1:ランクのようなもので、水色は結構すごいです

*2:なぜかこの翌年から、"本選がオンライン開催になるから"という理由で、本選に進める人数が80人から200人に変わりました。この人数なら僕も本選に行けてたんですが!??!?!?!?

*3:いろいろな大学の推薦の要件などを見ると、本選に行けているかどうかで評価が大きく変わっています。本選に行けてないようでは話にならない、かどうかはわかりませんが、当時の僕はそう信じていました。

*4:当時の僕は物理化学選択です

*5:45℃ほど

*6:東大の英語では、大問4と5を他の外国語で回答することができ、それを「差し替え受験」といったりします。詳しくは 東大ドイツ語差し替え受験について【体験談】 - 綴る浪人生の東大受験ブログ@地学ドイツ語選択

*7:河合塾では僕の次の代(2023年4月入塾)から改革が進んでいるらしく、もう生授業はないみたいです。残念。では駿台は生授業を開講しているのかというと、知りません

*8:予習と復習をちゃんとして、センサー地学を終わらせて、模試の復習を丁寧にしつつ、過去問をやりましょう

*9:化学はとてつもない勉強時間を必要としますよね(偏見)。化学は暗記してからがスタートラインですが、地学では暗記を詰めると8合目くらいの完成度にたどり着きます

*10:東大OPはD判定が最低なんですよね

*11:東大多浪②のNさんの体験記に大いに影響を受けています

*12:結局要約の対策をほぼほぼせずに本番に望みました。怠惰だからです。

*13:いわゆる燃え尽き症候群の、燃え尽きてないものと思えばわかりやすいかもしれません。

*14:しかし、ドイツ語では語彙力が弱かったり、地学では論述が甘かったりなど、爪の甘さ≒勉強時間の少なさ が仇となりました。