綴る浪人生の東大受験ブログ@地学ドイツ語選択

2022年に東大に合格できなかった「綴る浪人生」がドイツ語×地学で東大合格を目指すブログです。

理系地学受験で困ること・疑問に思うこと一覧

大学受験で「地学」を選択したときに困ることや、疑問に思うこと、不安に思うことなどなどについてまとめてみました。

東京大学を受験するときに特有なものには「⛩️」のマークをつけています。

問題集や参考書/教科書が市販されていない/手に入れにくい

地学の学習は 教科書*1 → センサー地学(地学唯一の教科書傍用問題集)→(センター,共テ過去問)→大学過去問 のルートを資料集を参考にしながら進めるのが王道です。*2

地学の教科書は amazon(やや高い)や教科書取扱をしている書店(
http://www.text-kyoukyuu.or.jp/gaiyou.html#kounyuu
)で購入でき、センサー地学は啓林館のオンラインショップ(
センサー地学 改訂版【別冊解答付き】|理科|[新興出版社啓林館・文研出版 WEBショップ
)で定価で購入できます。

また、過去問は書店やamazonで購入できますし、地学の資料集*3は中規模以上の書店なら大抵売っています。

演習量に不安がある(⛩️?)

大抵の大学はセンサー地学とセンター過去問をやってから二次試験の過去問をやれば間に合うと思いますが、東大(京大も?)を受ける場合はセンサー地学と二次試験の過去問との間にギャップを感じるかもしれません。

(解決策1) 冠模試(+駿台全国)を受けて、復習を頑張る

地学の天文分野や気象分野(と、一部の分野)には計算問題があり、それに慣れることが重要です。センサー地学の計算問題は難易度が低めなので、模試を受けることで慣れていきましょう。後述しますが、冠模試は模試ごとに採点の厳しさが違うので、点数を比べすぎるのはよくないです。

(解決策2)インターネットで公開されている問題集をやる

僕はやりませんでしたが、有志の方々が公開した問題集をやるのも良いかもしれません。

chigakuto.hatenablog.com

chigaku-exercise.com

*4
などです。

(解決策3)他の大学の過去問を解く

僕の場合は地学の授業でも演習をしていたので、やりませんでした。

ですが、とある動画のコメント欄にいた理系地学経験者の方に伺ったところ、

と仰っていました。

旧帝大以外で地学の問題を出題している大学として、神戸大学信州大学東京都立大学大阪市立大学琉球大学山形大学千葉大学広島大学熊本大学などがあります。(他にもあると思います)

添削してくれる人、指導者がいない(⛩️)

これは簡単に解決できる問題ではないですが、問題に関するちょっとした質問程度であれば、駿台に入っている場合は、manaboに地学担当の講師がいたり(シフトが決まっているので常時いるわけではありません)、河合塾に入っている場合も似たようなサービスがあり、予約をすれば質問ができます。

また、予備校で地学基礎の授業が開講されている場合、その先生を捕まえて質問してみたり、東京に行ける場合は、駿台が開講している「理系の地学」という夏季/冬季講習を取ると質問/添削に対応してくれるでしょう。

国立後期・私立の併願に迷う(⛩️)

これは簡単に解決できる問題ではないです。

早稲田大学教育学部理学科地球科学専修のC方式入試では、地球科学を題材にした物理,化学を含めた融合問題が出題されているので、物理,化学をさわったことがある人の場合は、勝負できるでしょう*5

物理や化学を履修している場合、理科1科目でも受けられる大学を受けることができます。

東大冠模試での点数が主催の会社によってブレる (本番どれくらいの点数になるか予想できない)⛩️

採点基準

僕が2022年に東大の冠模試を受けたときの感触では、模試ごとに採点の厳しさがかなり異なります。厳しい順に並べると(左のほうが厳しい)、

駿台 \gg 河合塾 \gtrsim 東進

という感じになります。河合塾はいい加減な記述も減点しつつ認めてくれる印象で、東進は採点基準がゆるいというよりは、でたらめに近い印象*6があります。1週間で模試結果が返ってくるだけありますね。

一方で、駿台はかなり厳しいです。(減点理由に納得がいかないこともかなりあります。*7 )

駿台の採点基準には特殊なものもあり、計算問題の途中式にも単位を書かないと減点されます。
そのため、このことを知っているか知らないかだけで5~6点ほど点数が変わってしまうことさえあります。*8

計算式の途中にも単位を書いた答案(2022第二回東大実践)

また、論述でいい加減なことを書く人がいると、講評で毎回嘆きます。

木村師の考えが伺える講評
東大本番での得点

模試での得点に比べて、東大本番の方が結果が良くなると考えていいと思います。
模試と本番では採点基準が違ったり、模試での記述量・分量が本番よりも多いことなどが原因です。

僕の1浪時の模試での地学の得点は、
(括弧内がその試験の平均点を表す)
東進本レ 6月第1回: 29 (22.8)
東進本レ 10月第3回: 26 (21.7)
東進本レ 1月最終回: 14 (16.5)
本レ平均: 23

駿台東大実戦 8月第1回: 15 (11.1)
駿台東大実戦 11月第2回: 19 (12.5)
実戦平均: 17

河合塾東大オープン 8月第1回: 15 ()
河合塾東大オープン 11月第2回: 24 (18)
オープン平均: 19.5

本番開示: 34(自己採点: 48)(u-taisaku情報によると、不合格者平均32.7,合格者平均40.1)

なので、本レから5~6点増加くらいまでは見込んでも大丈夫そうです。

東大地学の解く順番で悩む⛩️

東大地学は第1問: 天文、第2問:気象海洋, 第3問: 地質地史+固体地球
という構成になっています。

天文や気象海洋の計算に慣れているなら、1→2→3という順に解くと、計算の多い方から先に解くので、得点できてる実感を得られておすすめです。

逆に計算に慣れていない場合や論述に時間がかかる人は3→2→1の順に解くと、論述で時間を切らすことがなくなるでしょう。 解く順番は得意な分野や性格にもよるので、一概にベストな順があるわけではないです。

大学受験外の参考書を読んだほうがいいかどうか悩む

基本的に大学受験範囲を超える参考書は必要無いと思いますが、読んだものや有名なものを挙げておきます。

一般気象学


読みました。気象学の入門書です。高校の気象・海洋の分野を数式も使って深堀りしていったような本です。
静水圧平衡などは物理の問題集で出てきたり東進の本レで出てきたりして、直接役に立ちました。 東大を受ける場合、知っているモデル化が出た場合とても有利になるので、読んでおくと良いかもしれません。

地球惑星科学入門

読んだことはありませんが、読むと良いことがあるかもしれません。

*1:今や啓林館の教科書以外出版されていません。一択です。

*2:僕が思っているだけかもしれないです

*3:浜島の地学図表をおすすめする人もいます。僕は数研出版の地学図録を使ってました。

*4:Twitterが鍵垢になるなどして見れない場合もあるかもしれません。pdfのURLはこちらです: 地学標準問題精講.pdf - Google ドライブ

*5:ちゃんと過去問を見て考えてほしいですが、物理化学は公式を知っている程度で大丈夫です。共通テスト併用方式なので共通テストを取れないとお話にならないという問題もあります。僕はこの方式を初年度に受けて合格しました。来年度から問題の傾向がガラッと変わる可能性もあります。

*6:論点がずれている答案にも部分点をくれたり、ほぼ正解に近い答案(主観)に部分点を与えない、など

*7:「ほぼ正解だが文字数不足なので0点」など。ほぼ正解なら点数をくれ!

*8:本番ではたぶん書かなくても大丈夫でしょうが、書いておいたほうが理解の助けになるので書いた方がいいと思います。結局答えを書くときは単位を書くわけですし。